第19回明治百年記念展望塔編

千葉県富津岬の先端にそびえる明治100年記念展望塔は、1971年に明治百年を記念して建てられました。五葉松を模したという独創的なデザインが目を引く、高さ約21.8メートルの建造物です。36枚のデッキが階段で繋がり、まるで空中に浮かぶ迷路のような構造は、訪れる人々を魅了します。

展望塔からの眺めはまさに絶景。東京湾の広大な景色はもちろん、対岸の街並み、そして緑豊かな房総丘陵を一望できます。特に、かつて首都防衛の要塞だった第一・第二海堡を間近に見られるのは、歴史好きにはたまらないポイント。「関東の富士見百景」にも選ばれており、天候に恵まれれば雄大な富士山の姿を捉えることもできます。夕暮れ時には、茜色に染まる空と海のコントラストが息をのむ美しさです。

展望塔が位置する富津岬一帯は、千葉県立富津公園として整備されており、豊かな自然が広がります。かつて軍用地だったため、手つかずの自然が残り、「富津洲海浜植物群落地」としても貴重な場所です。散策路も整備されているので、展望台からの絶景を楽しんだ後は、潮風を感じながらのんびりと散歩するのもおすすめです。